登山もこれで4回目。高尾山、丹沢山地と8月の富士登山に向けて少しずつレベルをあげてきました。でも今回はちょっと息抜き。シリーズ『ゆるっ登山』、神奈川県と静岡県の県境にある人気の高い「金時山」に登っていきます。
金時山はこれまで登った丹沢山地の大山や塔ノ岳に比べると標高は低く、初心者向けの気軽に登れる山です。富士登山に向けて、というよりかは登山をただ純粋に楽しみたいという目標を持って登ることにしました。「ゆるっ登山」というシリーズ名通り、今回はゆる~く登山していきます!
シリーズ全体の詳細は以下ページにまとめています。当シリーズの他の記事や今後の登山予定をご覧になりたい方は是非チェックしてみてください。
前回
データ
これまでを総合したデータはシリーズ案内ページにまとめています。
登頂した山
金時山 - キントキヤマ (1212m)
神奈川県と静岡県の県境に位置し、近くには箱根山があります。金太郎伝説発祥の地ともされています。登山ルートが多いため自分のレベルにあった好きなルートを選べるのが特徴です。また富士山が近くて登山中に望めるポイントがいくつもあります。
難易度: [中級] Lv34 (やまクエ参照)
タイムテーブル
2018年7月8日(日) 08:55~16:11 (7時間58分) (日帰り)
登り:165分 / 下り:102分
08:55 - 足柄駅 [発]
--> 71分 (足柄山古道・県道78号線) -->
10:06 - 足柄峠 [着]
10:19 - 足柄峠 [発]
--> 94分 (足柄峠ハイキングコース)
11:53 - 金時山山頂 [着]
14:04 - 金時山山頂 [発]
--> 37分 (乙女峠ハイキングコース)
14:41 - 乙女峠
15:06 - 乙女峠
--> 65分 (乙女峠ハイキングコース)
16:11 - 湖水前交差点
登りはJR足柄駅から県道78号線に沿って古道や林道を歩いていって足柄峠に着いたあと、足柄峠ハイキングコースで頂上を目指すコース。下りは乙女峠を経由して御殿場JCTの手前の湖水前交差点まで下りていくルートにしました。
天気
晴れのち曇り
足柄駅を出発したときは晴れてましたが、次第に雲が広がっていきました。
ルート詳細
【距離】14.7km / 【標高差】879m
足柄駅
時刻は午前9時前。東京から小田急線で新松田駅へ。JR御殿場線に乗り換えて足柄駅にやってきました。標高は約330mです。同じ足柄駅が小田急線の小田原駅の1つ手前にもあるので混同して間違わないように注意です。東京都の高尾山から始まり、神奈川県の丹沢山地と登ってきましたが、今回ついに静岡県までやってきました。
駅周辺は山間の住宅地でとても静かな場所です。近くにはコンビニが1軒(デイリーヤマザキ)だけあります。
これから登っていく金時山は金太郎の故郷として知られています。「金時山」という山名は実は坂田金時(幼名が金太郎)から来ています。駅前には金太郎の像がありました。像の名前のところに書かれている「足柄山」というのは金時山からこれから目指す足柄峠まで連なる山々のことを指しています。足柄山は童謡「金太郎」の歌詞にも登場しますが、単独で足柄山という山は存在しません。
さて今回のルートですが、金時山は他の山と比べるとかなり多くのルートが存在します。箱根側から明神ヶ岳など縦走して目指したり、仙石原までバスで行って登ったり、御殿場側から乙女峠を経由して登るルートなど様々です。
その中で選んだのは足柄峠を経由するというルート。前回の反省(塔ノ岳の政次郎尾根ルート)を生かし、今回は難易度や所要時間など自分のレベルに合っているかきちんと確認しました。頂上からは乙女峠を経由して御殿場方面へ下りていき、最後に静岡県内にしかないハンバーグレストランの「さわやか」で夕食にするという計画です。このルートのポイントは「富士山を見れるチャンスが多い」というところ。果たして今回こそ登山中に富士山を眺めることができるか...?
足柄山古道・県道78号線
08:55 足柄駅[発] -> (71分) -> 10:06 足柄峠[着]
まずは静岡県と神奈川県の県境の足柄峠を目指します。足柄駅から足柄峠までは県道78号線を使って車で行くことができますが、僕たちは今回歩いていきます(というか車持っていないので...)。県道を歩いていくのもいいですが、徒歩だからこそ通れる足柄山古道の方を通っていきます。
方向案内板がありました。足柄峠までは1時間半弱、金時山まで3時間弱といったところです。上に乗っているミニ金太郎像が可愛いですねw
駅周辺の住宅地を抜けると一気に登山っぽくなってきました。森の中へ入っていきます。この日の気温ですが35度に迫るほどの猛暑の為、一刻も早く影に入りたい僕たちです。紹介遅れました、今回も友人君との同行でお送りします。
しばらく自然たっぷりの山道が続くのだろうと思って歩いていくと「嶽之下宮」(たけのしたみや)という神社がありました。こんなところにまさか神社があるとは...。ここにあるのは奥宮で、本宮はもっと足柄駅近くにあります。境内少しお邪魔すると縁結びの橋なんてものがありました。男2人で渡ってしまうとマズイ予感がするので引き返しますw
古道に戻り、山奥へと歩みを進めていくと、そこにはとても美しい自然が広がっていました。緑豊かな風景に心が癒やされます。
写真を見る限り涼しそうなんですけどね...。実際は止まってても汗が垂れてくるような猛暑です。緩やかな坂道が続きますが、暑さによって体力が徐々に奪われていきます。
森の中の古道を30分ほど歩くと一旦県道に出ます。それにしても全然登山客を見かけないですね。県道に出てもほとんど車は来ません。
県道を10分ほど歩くと赤坂古道の入口があります。赤坂古道の方が短い距離で行けるので通っていくことにします。
入口こそはちゃんとした道だったのですが、進んでいくと段々と道らしい道ではなくなってきます。そしてこの酷い状況に...。「これ本当に道合ってんのか??」と思いながら登っていきます。草木が容赦なしに道を妨害するわ、よくわからん虫がアホほど飛んでるわの自然オンパレードです。
赤坂古道は15分弱で行けましたが、この15分間は必死に酷い獣道を登って行ってたのでとても長く感じました。また県道に出て、渡った先に今度は「足柄古道」が続きます。もう入口から荒れ果ててますねw これもまた県道ショートカットの道なのですが、そこまで時間短縮されるほどのルートではありません。僕たちは興味本位で足柄古道を使いますが、県道でもいいと思います。
足柄古道は5分もかからず通り抜けれます。また県道へ出てきました。さらに5分ほど歩くと右手が開けてきて山々が見えるようになってきました。
足柄峠まであと少しのところには足柄城跡があります。足柄峠は厳密にはもう少し先ですが、ここで足柄峠に着いたことにして休憩にします。足柄峠付近にはツーリングの最中と思われるバイクが何台か停められていました。
足柄峠の標高は759m。足柄駅と金時山山頂の標高差で考えるともう半分ほど登ってきたことになります。
足柄峠
ここで15分ほど休憩です。県道からの丸太階段を登っていくと、自然芝生の広場があります。ここが足柄城跡です。隅の方には立派な歌碑が建てられていました。「全貌を 裾野まで見せて あますなし 不二は悠然と 天ささげ立つ」という生田蝶介先生の作品です。詩の通りこの歌碑が建てられている向こう側には富士山を眺望できるパノラマが広がっているはずですが、この日は残念ながら雲が多くて見えませんでした。この感じだと今日1日富士山を眺めることができない予感がします...。
歌碑について参考にしたサイトがあるので載せておきます。足柄峠付近にはいくつも歌碑があるので時間あれば探してみるといいですよ。
広場には休憩できるような小屋があったのでここで一休み。暑い、暑すぎる! 水分をしっかりと取り、ここから金時山山頂に向けて体を整えます。
しっかり休憩したところで山頂へ向けて出発します。足柄城跡から撮った写真ですが、奥の右へと行く道が金時山山頂へと向かう足柄峠ハイキングコース、左へ行く手前の道が県道です。そして下に友人君がいますが、実はその数歩先は神奈川県になります。ちょうどここが県境です。
足柄峠ハイキングコースの入口(神奈川県)には「静岡県にようこそ」という観光案内板がありました。あれっ、静岡県??
ここから金太郎山頂まで距離にして3.7km、標高差は450mです。厳しい暑さですが頑張って山頂を目指していきます。
足柄峠ハイキングコース
10:19 足柄峠[発] -> (94分) -> 11:53 金時山山頂[着]
足柄峠ハイキングコースは静岡県と神奈川県の県境に沿っていて、大体の区間は神奈川県になります。最初は綺麗に舗装された林道を歩いていきます。車もまだ通行可能な区間です。「~県に入りました」って喋るカーナビでこの道を通っているとうるさそうですねw どう動作するか気になります。
特に面白みのない緩やかな坂道の林道が続きます。未舗装区間になりましたが、先ほど赤坂古道を通ってきた僕たちにとっては整備されている部類の道です。
25分ほど歩くと路駐している車を見かけるようになり、その先にこんなゲートが設置されていました。車で行けるのはここまでのようですね。車を持ってて短時間で登頂したい方はここに車を停めて山頂を目指すのが良いと思います。実際十台以上車が停まっていたので、ここから登山を始める方も多いのでしょう。
足柄駅からほとんど登山客を見かけてこなかったわけですが、ここから先は登山客が多くなってきます。道幅が段々と狭くなり、登山道らしくなってきました。それでもなお緩やかな坂道が続きます。まだ全然楽しめる余裕がありますね。
時刻は11時。出発から2時間ほどで標高962mの丸鉢山に到着です。ここから足柄峠・金時山までの所要時間はいずれも40分ほどで、ちょうどここが足柄峠と金時山山頂の中間地点になります。丸鉢山は「猪鼻砦跡(いのはなとりであと)」とも呼ばれます。御殿場側から見ると猪の鼻のような形に見えるためにこのように名付けられたのだとか。
雲で一部見えませんが、金時山山頂がここからよく見えます。さてここから山頂まではあと標高差250mなのですが、実は丸鉢山と金時山は距離でいうと700mほどしか離れてません。つまり、ここから傾斜が非常に急になります。金時山登山の本番はここから始まるというわけです。ちなみに金時山にも「猪鼻嶽(いのはなだけ)」という名前がついてます。山頂付近で急に突き出るような急な傾斜が猪の顔から急に突き出る鼻のように見えるためにこのように呼ばれています。
テーブルとイスが置かれていたのでここからのピークに向けてまた休憩します。
15分ほど休憩していよいよ山頂アタックです。丸鉢山を出るとまだ緩やかな坂道が続くのですが、5分少し歩くと傾斜がいきなり急になってきます。下の写真左手に見える階段を登っていきます。地形図を見てもらえるとわかりますが、ここから山頂までの標高線の間隔は恐ろしいほど狭くなっています。
ここまでの登山ルートではほとんど階段がない緩やかな坂道続きでしたが、ここから山頂までは逆にほぼ階段ルートです。
これはなかなか激しい傾斜ですね...。階段は壊れかけていて足元だいぶ危険です。丸鉢山から金時山までの区間では過去に滑落事故も起きているようなので十分気をつけて歩きたいところです。余談ですが、金時山山頂までのルートでこの足柄峠コースが一番急勾配なので、脚に自信のない方は乙女峠側など他のルートで行くことをオススメします。
途中階段...というか梯子まで設置されてましたw こんなのが置かれている登山道は初めてです。
幅1人分で行き違い不可能な山の縁を歩く区間もあります。ここでは天気が良ければ右手に富士山が見えるはずなのですが、相変わらず天気に恵まれおりません。
あまりに道が狭いために登山客と下山客がお互い待機することがしばしばありました。道が狭い割に登山客はそこそこ多いので、ピーク時の高尾山みたいに一方通行にしたらいいと思いました。
また進んでいくと、何がどうなってるのかわからないほど木の枝あちこちにロープが張られているところがありました。道は階段というより岩が適当に積まれているような感じで非常に歩きづらいです。
急勾配区間に入って20分。光がやっと見えてきましたー! そろそろ山頂です。丸鉢山まではあんなにゆるかったのに、このたった20分間はなかなかのレベルでした。
小屋が見えてきました。
11時53分、足柄駅を出発して足柄峠を経由してほぼ3時間で金時山山頂に到着です! なんとか目標にしていた3時間以内に登頂できました!
なぜこんなに山頂付近の傾斜が急なのかという余談ですが、金時山を構成する溶岩の粘性率が大きいからです。溶岩の粘性率が大きいと噴火時に流れにくいためにドーム型になり、山頂付近がボコッと突き出たような地形になるのです。ちなみに粘性率が小さいと三宅島のようになり、その中間くらいの粘度だと富士山のような形になります。この内容は中学理科(地学)で習った方が多いのではないでしょうか?
金時山山頂
標高1212m、天下の秀峰「金時山」山頂に着きましたー! 金時山は日本三百名山に選ばれています。ちょうどお昼時ということで山頂付近は大変多くの登山客で賑わっていました。ルートによっては簡単に山頂まで来れて良い景色を楽しめるのが金時山の魅力です。写真の山頂標識の前に見える斧は持ち上げて撮影することができます。金太郎になりきって撮影してみるのも楽しいと思います。
山頂付近のスペースは登山客の多さの割にはかなり狭いです。僕たちは少し下りていったところで昼食にしようと思います。
山頂からの景色はこんな感じです。塔ノ岳に続き今回も天候には恵まれず...といった結果です。僕たちのいるところからは箱根町の仙石原地区を眺めることができました。仙石原は湿原は草原が広がっていて、国立公園にも指定されています。「仙石原」と聞いてピンと来た方が中にはいるかと思います。というのもエヴァンゲリオンの舞台である「第3新東京市」はここ仙石原に設定されているからです。
僕たちがどんなところにいるのかというと、こんな崖っぷちにいます。スリル満点ですね。ここ山頂南側の斜面は金時山でもっと急勾配となっています。なお決して僕たちは崖にしがみついているのではなく、崖の途中に岩が削れて平坦になったところにいます。
ここで景色を楽しみながらお待ちかねの昼食タイムです。いつもながら友人君が持参したバーナーとコッヘルでお湯を沸かします。その向こうに置かれている金太郎パッケージの缶は山頂茶屋で売られていた足柄茶という名産品です。値段は山頂茶屋にしては良心的で、確か水は200円、その他は250円だったと思います。それでも地上に比べたら全然高いのですが、塔ノ岳で500円というプレミア価格でお茶を買った経験からするとかなり安く感じます。
今回昼食として持ってきたのはトムヤンクンヌードル。なぜこんな喉乾くものを買ったのか後悔しています。美味しかったのですが、食べ終わった後口の中しばらくヒリヒリしていましたw
今回の登山では時間に相当余裕があるので山頂では随分とゆっくりしました。結局山頂では2時間くらいの滞在でした。ネットに普通に繋がるし、地上に比べたら全然涼しいので環境はバッチリです。スマホでこの日の12時から始まったアマゾンプライムセールをチェックしたりと登山と全然関係ないことをして過ごしてました。
また山頂付近を適当に散歩したりもしました。山頂には2つ茶屋があり、1つは「金太郎茶屋」...、
もう1つはコチラ金時娘の茶屋です。飲み物はここで購入しました。飲み物以外におにぎりや蕎麦におでんも買って食べれます。名物として「きのこ汁」もあるみたいですよ。メニューは比較的充実していました。
山頂付近はこんな感じ。外に設置されたテーブルとイスの数はかなり限られています。僕たちがいたのはここから左の斜面を少し下りていったところです。
そしてトイレ情報ですが、金太郎茶屋の隣に男女別の公衆トイレがあります。利用料金は100円です。今回山頂でトイレに行かなかったので、どのくらい綺麗なのかというのはわかりません。
また適当に散歩しているとヤマネコを見つけました。なかなかこっちを振り向いてくれなかったので後ろ姿なんですが、とても可愛かったです。動物嫌いな僕ですが猫だけは見ていて癒やされますね。でも猫アレルギーなんですよねえ~(泣)
とこんな風に散歩したりネットしたり喋ったりで2時間のんびりと過ごしていました。登山を純粋に楽しむことを目標としている今回の金時山登山。ここまでしっかりと楽しむことができてます。
さて、そろそろ下山にしましょう。ゆる~く楽しみながら下りていきます。
乙女峠ハイキングコース (山頂~乙女峠)
14:04 金時山山頂[発] -> (37分) -> 14:41 乙女峠[着]
登りの道を戻るのではなく、県境に沿って歩いていき、乙女峠を経由して御殿場市街地方面に出るルートで下山していきます。まずは富士山の絶景ポイントと言われる乙女峠を目指します。でも今日の天候じゃ見えなさそうですね...。
下りもやはり急勾配が続きますが、足柄峠からのルートに比べると楽な方です。
嫌がらせかと思うほど大胆に登山道を大きな岩が塞ぐポイントがありました。最初行き止まりかと思いましたよ。
乙女峠までは稜線を歩いていくので登ったり下りたりが続きます。こんなちょっとした鎖場もありました。
長尾山が近くなると道は平坦に。虫の鳴き声も聞こえない静かな森を進んでいきます。
山頂から20分ほどで長尾山頂に到着です。上りだとここから山頂まで35分かかるみたいですね。一方ここから乙女峠までの所要時間は約10分です。そこまで遠くないみたいなので、ここで休憩せず乙女峠まで向かいます。
階段を下りていくと登山道は人間が歩きすぎてか抉られたようになっていました。木の根草の根が丸見えになっています。
ここを抜けた先が乙女峠になります。
乙女峠
山頂から40分弱で標高1005mの乙女峠に到着です。ここでしばらく休憩...。
僕たちは最初あのテーブルがある場所が乙女峠と思って休んでましたw しかし、そこから少し下に下りていくと展望台と乙女峠の看板があったのです。ここが本当の乙女峠でしたw
乙女峠は雲や霧が一切なければ富士山がバッチリ見えるベストスポットなのですが、残念ながら相変わらずの天気で富士山は全然見えませんでした。やはり夏に富士山を見るのは厳しいようです。また、この近くには落書きされまくった廃墟がありました。これは2011年頃に閉鎖された乙女茶屋というものです。今はボロボロでめちゃくちゃに荒らされてた状態でした。
カメラを向けると若干ですが御殿場市街地が見えます。しかしその先の富士山は見えそうにありません。ん~、ここからの富士山をバッチリ収めて当記事のサムネイルにしたかったですが、厳しいようです。
ちなみに「乙女峠」という名前の由来ですが、なぜか道端に落ちていた看板によると、仙石原に住んでいた娘が父の病気を治そうと峠の地蔵堂にお参りを続けていたところ、父の病気は治ったが、娘はその日雪に埋もれて死んでしまい、その彼女の霊を哀れんで名付けたということです。こんな話を聞くと夜に乙女峠には行きたくないですね。あの廃墟から娘さんの霊が出てきそうで...。
乙女峠ハイキングコース (乙女峠~湖水前交差点)
15:06 乙女峠[発] -> (65分) -> 16:11 湖水前交差点[着]
いよいよ最後の区間となりました。乙女峠からは仙石原方面と御殿場市街地方面、丸岳などを縦走する3ルートに分かれます。僕たちは御殿場市街地方面へ、標高約1000mの乙女峠から約450mの国道138号線湖水前交差点まで休憩なしで下りていきます。
急勾配の斜面をジグザグと...。急勾配をそのまま真っすぐ下りていく道じゃなくてよかったです。急勾配って登りはただしんどいだけですが、下りは滑落しないかという恐怖も感じますからね。下山道だけは緩やかであってほしいです。
特に面白みのない地味な下りが続きます。路面状況もそこまで悪いものではありません。普通の山道です。20分ほどで別の登山道と合流しました。
ここから乙女峠バス停方向に行き、バスで御殿場市街地へ行くこともできます。しかしバスの本数は非常に少なく、今回時間が合わなかったので乙女駐車場方面へ行くことにしました。そのまま御殿場市街地まで徒歩で行くつもりです。あまり脚が疲れてないのでもっと歩いて動かしたいと思います。
ここから乙女駐車場へ行く山道は緩やかで5分ほどで国道138号線まで出てこれました。
国道を渡った先にまだ道が続いています。この国道はそこそこの交通量があるので左右十分に確認して渡りましょう。
道は舗装されていて、とても歩きやすくなりました。やや緩やかな坂道です。体が自然と走ってしまうような坂だったので、この区間はダッシュして行きました。止まろうと思ってもすぐ止まれないほどの坂道だったので、ブレーキがすぐ効かなかったときはちょっと焦りましたw
この道は森林公園として整備されているのでハイキングにぴったりです。道脇に花が咲いている区間もありました。
その後コンクリートでがっちり作られた道を歩いていきます。
公園を抜けていく道は約1km。10分ほどで歩いてこれました。「ハイキングおつかれさまです」という看板と乙女駐車場への案内があります。ここから乙女駐車場までは5分ほどです。
乙女森林公園にはキャンプ場があります。コチラは第2キャンプ場の管理棟。コーラを買おうと思ったのですがダイドードリンコの自販機だったのでやめました。
片側1車線の道路をしばらく歩いて下っていくと再び国道にやってきます。深沢東交差点です。ここまで来ると登山感はなくなってきましたね。
念の為深沢東交差点の近くにある長尾口バス停の時刻を確認しましたが、やはり当分バスが来ないみたいです。引き続き国道を歩いていきます。
国道といってもまだ山の中なんですが、道中こんなオシャレなホテルがありました。近未来的な外観に驚きました。気になって設計者を調べたところ若林広幸氏という建築家の方でした。なんとこの方、僕が大阪に住んでいた頃によく利用していた南海電鉄を走る特急車両「ラピート」の設計者だったのです。ちょっとした繋がりにまた驚きました。
また国道を離れて温泉会館方面に行きます。温泉に行くわけではなく、市街地に行くにはこっちの道の方が距離が短いからです。
富士カントリークラブというゴルフ場の横を走る道を歩いていきます。ゴルフボールが飛んでこないように上方にはネットが張られていました。
ゴルフ場の横を抜けるともうただの住宅地。もう流石に登山感ゼロです。
そして湖水前交差点で国道とまた合流。まだ御殿場駅方面へ歩くのですが、ここからは登山というよりただのウォーキングなので、一応「登山」としてはここで終了にしましょう! 時刻は16時を少し過ぎたところ。山頂から約2時間での下山となりました。
湖水前交差点近くには足柄駅のデイリーヤマザキ以来のコンビニがありました。ここで飲み物を買って休憩します。
僕たちはこの後御殿場駅方向へさらに歩いていきました。
そして、夕食として「さわやか 御殿場インター店」でげんこつハンバーグを頂きました! やっぱり静岡に来たらさわやかに行っておかないとですね。ちなみに御殿場インター店はさやわかの中で最も東京寄りに位置する店舗で、店舗名通り高速からのアクセスも良いので一番混雑する店舗です。僕たちは2時間ほど待ちました。しかし待った甲斐がありました。ご覧の通り。
味はまあ写真からご想像の通りです...。以前に三島に旅行に行ったときにもさわやかに行ってげんこつハンバーグを食べたのですが、登山後のげんこつハンバーグはまた一味違いましたね。最高においしかったです。
飯テロをもちまして、以上、金時山登山録とさせて頂きます。
評価・感想
ゆるっと評価
※客観性に乏しい、主観強いゆる~い評価なのであまり参考にしないように! 10点満点1点刻み。各評価の詳細はコチラをご覧ください。
【難易度】5 【体力】5 【自然】6 【アクセス】5
この評価は登り足柄峠経由ルート、下り乙女峠経由御殿場方面ルートで行った場合です。同じ山でもルートによって評価は変わってきます。
(コメント)
難易度は楽すぎず厳しすぎずちょうど良いです。高尾山だと少し物足りない方にピッタリです。山頂付近は急勾配ですが、それまではほとんど緩やかな坂だったのでそこまで体力も消耗しません。また天候によりますが富士山を望めるポイントが多いので登山しながら富士山を見たい方にはとてもオススメです。
感想・反省点
【感想】富士山見るなら...
残念ながら今回の金時山登山では富士山を見ることはできませんでした。というのも統計データによると7月は富士山が最も見えない月なのです。湿度が高いことによって靄がかかったりすることが多いので晴れてても見えないことがほとんど...。富士山を見たいなら1,12月の登山がオススメです。冬は空気が澄んでいるのでとてもキレイに見ることができるみたいです。こんな情報を聞くと冬にも登山してみたくなりますね。
【反省点】トムヤンクンヌードルを山に持っていくな
大山での脱水症状、塔ノ岳でのルート失敗などの経験を踏まえて今回しっかりと対策したので特に反省点はないのですが...。まあ強いて言うなら昼食にトムヤンクンヌードルは持ってこないほうがいいということですね。食べた後喉乾きまくって大変でした。もっと一般的に何が言いたいかというと、水分が持っていかれる食料は山に持ってくるなということです。当たり前のことなのですがw
登山での水分は貴重な存在ですからね。実は塔ノ岳で持ってきたカロリーメイトも口の中がパサパサしてしまうのであまり登山向きではないということがわかりました。持ってくる食料も十分考えてないといけないですね。
以上、ゆるっと登山vol.4「金時山」でした! ここまでお読みいただきありがとうございました。
YAMAPの方にも活動日記を投稿しているのでどうぞ。
次回は11月上旬に静岡県の「宝永山」をゆるっとお送りします。