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アニメ,鉄道,アウトドアを中心にesupiが綴る個人ブログ。マイペースにやっております。

御来光&日本最高峰剣ヶ峰へ向けて「富士山」登山二日目編【ゆるっ登山】

シリーズ『ゆるっのvol.6では、8月28,29日に「富士山」に登ってきた記録を投稿中! 当記事はvol.6のPart.2である「登山二日目編」です。vol.6は3本の記事に分けて投稿しています。

当記事をご覧になる前に是非「登山一日目編」をお楽しみください。

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登山二日目編では宿泊した七合目の山小屋「鎌岩館」で御来光を見てから、いよいよ日本最高峰の剣ヶ峰を目指して登頂アタックしていきます!

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当記事サムネイル (該当写真に※印)

標高3000m級からの素晴らしい景色を始め、富士登山の過酷具合までたっぷり写真を交えて登山模様を書いていきます。今回もどうぞ宜しくお願いします。

シリーズ紹介

当シリーズの他記事や今後の登山予定などシリーズ全体の詳細をまとめています。

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前回 (vol.5)

富士山最大の側火山、標高2693mの「宝永山」に登ってきましたこれませんでした。

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タイムテーブル (登山二日目編のみ)

※登山一日目編、下山編のタイムテーブルについては登山一日目編の冒頭をご覧ください

05:15 - 鎌岩館 [発]
--> 34分 (吉田ルート七~八合目) -->
05:49 - 八合目(太子館) [着]

05:55 - 八合目(太子館) [発]
--> 82分 (吉田ルート八~本八合目) -->
07:17 - 本八合目(本八合目トモエ館) [着]

07:20 - 本八合目(本八合目トモエ館) [発]
--> 87分 (吉田ルート本八合目~久須志神社) -->
08:47 - 久須志神社 [着]

08:59 - 久須志神社 [発]
--> 53分 (お鉢巡り(~剣ヶ峰)) -->
09:52 - 剣ヶ峰 [着]

山データや当日の天気、詳しいルートなどについても登山一日目編の冒頭に記載しています。

鎌岩館 (御来光)

2018年8月29日、時刻は午前4時45分です。おはようございます。僕たちは28日から富士スバルライン五合目を出発し、標高2790mにある鎌岩館という山小屋で一泊していました。

朝起きて部屋から出ると半分以上の人が小屋からいなくなっててビックリしました。皆さん山頂から見る御来光を求めて未明に出発したようです。僕たちも来年は山頂で御来光を見るプランで登山したいですね。今回は初めての富士登山ということで無理して深夜の登山をするのは危ないと思い、宿泊した山小屋から御来光を見て出発するという比較的易しいプランにしています。コチラのほうが難易度が低いだけでなく、登山道の渋滞に巻き込まれにくいというメリットもあります。

さて、この日の富士山での日の出時刻は5時15分で、まだ30分あるのでまずは朝食にします。鎌岩館では朝食の用意は特にないですが、24時間営業している売店でカップラーメンなど軽食を買って中で食べることができます。流石に朝4時からカップラーメンは重すぎるのでオニオングラタンスープを買いました。いただきます。

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朝食 (オニオングラタンスープ)

朝食を済ませたらチェックアウトして外へ。さっっむい!! 8月にこんな寒さを感じれることなんて中々ないですね。昨日夜空を楽しんだ(登山一日目編参照)鎌岩館の少し上の場所まで登っていきます。

ここで登山一日目編の記事で書き忘れていたことを1つ。富士山だけでなく他の標高の高い山でもそうですが、登山前には紫外線対策をしっかりしておきましょう。普段の生活で日焼け対策をしない人も、山では絶対にした方がいいです。というのも標高が1000m上がるごとに約10%紫外線が強くなるとされており、大気の状態によってはそれ以上強くなることもあるのです。ここまで強いとただ焼けるだけでなく、皮膚の炎症を起こし、登山後にシャワーを浴びたらめちゃくちゃ痛くなります(経験談)。SPF50/PA+++程度の強さで汗で落ちないタイプの日焼け止めクリーム、またはスプレーを持参しておくことを強くオススメします。

5時11分、日の出4分前です。地平線...、いや雲と空の境界線だから「雲平線」といったほうがいいでしょうか。太陽が雲平線から少しずつ姿を現してきました。橙色に空が染まりました。

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御来光 (5時11分(日の出4分前))

そしてついに太陽全体が雲平線を超えて登場...! これが標高2790mから見た御来光です。太陽の光によって顕にされた雲海は名前の通り本当に「海」のようで、御来光によって橙色になる雲海は本当に美しかったです。

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御来光 (5時12分(日の出3分前))

朝から素晴らしいものを見させてもらい、パワーをもらいました。このパワーを糧に、本日、日本最高峰の剣ヶ峰を目指して登っていきます!

ちなみにですが、太陽を裸眼で直接見るのは危険なので、サングラス越しに見るようにしましょう!

吉田ルート七~八合目

05:15 鎌岩館 [発] -> (34分) -> 05:49 八合目(太子館) [着]

日の出時刻の5時15分、登山2日目スタートです! 朝日で赤くなった険しい岩場を登っていきます。鎌岩館から本八合目手前の白雲荘まではかなり険しい岩場が続き、吉田ルートの中で難所とされてます。しっかり睡眠を取れたので体は元気ですが、頂上まではまだまだあるので、ここでスタミナ切れにならぬよう適度なペースで進んでいくことにします。

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朝日で赤くなる岩場

登山道の周りには背丈の低い草しか生えてないので、後ろを振り向けばいつでも素晴らしい景色を見ることができます。樹海方面を望むと日本にいるとは思えないような広大な大自然が広がっていました。

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日の出後の樹海方面

出発から10分弱で鳥居荘に到着です。標高は約2900m。そろそろ大台が近づいてきました。

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鳥居荘

鳥居荘からは次の山小屋がすぐそこに見えてますが、そこまでの道のりはと言いますと、相変わらず急勾配の岩場です。ここまで傾斜が急だとトレッキングポールは役に立ちませんね...。僕は元から持ってきてなかったのですが、ポールを使ってた友人君はしまっておくか悩んでました。手で岩をつかんで登っていくほうが安全な気がします。僕はとにかく首から下げてる一眼レフを岩場に衝突させて壊さないよう慎重に登っていきました。

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ゴツゴツとした険しい岩場を登っていく

あの斜面を5分かけて登って七合目最後の山小屋である「東洋館」に到着しました。この山小屋も鎌岩館のように綺麗ですね。普通の家みたいな外観です。調べてみると吉田ルートでは2番目に新しい(2007年リニューアル)山小屋なんだとか。ちなみに1番新しい山小屋は僕たちが泊まった鎌岩館です。

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東洋館

八合目まであと少し、険しい岩場はまだまだ続きます。辛抱するのみですね。東洋館から先の登山道では学校行事として登っていると思われる中学生くらいの団体が長い列を作っていました。富士山では無理に追い抜こうとするのは禁止ですが、ここでは道幅が広く、また引率の方が「他の登山客来てるから端に寄って~!」と言ってくれたので、抜かしていくことにしました。

どの山でもそうですが、すれ違ったり追い越したりするときは挨拶を忘れずに。また追い抜く際は登山道から外れたりしてはいけません。とはいえ中学生一人ひとりから挨拶されながら追い抜いていくのはちょっと恥ずかしかったですw

追い越していった先の登山道には大小様々な大きさの岩が大量に転がっていて、もはや道と呼んで良いのか悩むほどの酷さでした。足を挫かないよう一歩一歩慎重に登っていきます。

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大小様々な大きさの岩が転がっている

出発から大変な岩場が続きますが、後ろを振り向けば太陽からパワーが貰えます。日の出から15分ほど経ち、雲海が金色に輝いていた光景は風光明媚で幻想的なものでした。

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金色に輝く雲海

岩が転がっている足場から、今度は岩場が風化によって削れたような道になりました。このようなタイプの道は過去の登山で経験が少なく苦戦しました。

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足元非常に悪し

八合目の山小屋手前の岩場は吉田ルートで最も急じゃないかと思います。もうここまで来ると崖ですね。ポールは全く役に立たず、ボルダリングのように登っていくしかありませんでした。

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八合目手前の岩場はかなりの傾斜

登山道から隣の斜面を見ると、地平線との角度の違いから傾斜がかなり急であることからよくわかります。

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登山道の隣の斜面を見ると...

なんとか難所を制覇し、鎌岩館から約30分で八合目最初の山小屋「太子館」に着きました! 標高はついに3000mを突破! まだ登り始めたばかりですがもうヘトヘトです。空気の薄さを大分と感じるようになってきました。一旦息を整えるために登山二日目初の休憩をここで取ります。

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太子館 (八合目)

3000mを超えたあたりからは高山病にかかりやすくなると言われており、こまめな休憩、水分補給、補給食の摂取を心がけたいですね。太子館には救護所が併設されてますので、体に異変を感じたら寄っていきたいところです。

さあここからは日本国内では限られた3000m超の世界! 後ろの景色からパワーを貰いつつ、頂に辿り着くまで気を抜かずにさらに上の世界へと登り詰めていきます。

吉田ルート八~本八合目

05:55 八合目(太子館) [発] -> (82分) -> 07:17 本八合目(本八合目トモエ館) [着]

八合目の標高は約3100m。富士山頂まであと700m弱となりました。時刻は間もなく午前6時というところです。一応剣ヶ峰に10時半までに着くことを予定としていますが、まだ十分時間ありますね。周りのペースを気にせず焦らず登っていきます。

といっても富士登山される方の中にはもう60,70超えてるんじゃないかという人もいて、その人達に追い抜かれてしまうと、自分たちは若いのに情けないな...となってしまいました。僕も50年先あんな元気でいたいです。いつまで飽きずに元気に登山をやっているかはわかりませんが、70歳になっても富士登山できるくらい生き生きしていたらいいですね。

太子館を出ると「またか~」と言わんばかりに急勾配の岩場が待ち受けていました。とにかく登っていくしかありませんね。空気が薄いせいですぐに息が切れそうになり、2人とも徐々にペースが落ちてきました。

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岩場はまだ続く...

太子館から50m上の次の山小屋である蓬莱館に着きました。珍しく山小屋付近に人があまりいなくて空いていたのでまた休憩します。ちょっと休憩の頻度を増やさないと厳しくなってきましたね...。

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蓬莱館

ここで補給食として持参していたSOYJOYをリュックから取り出すと、今にも破裂しそうな具合にパンパンに膨らんでて笑いました。ポテトチップスの袋の例でお馴染みの通り、富士山など標高の高いところに密閉されたものを持っていくとこのようになります。これはまあ結構有名な話なんですが、袋の中に入ってる空気より標高の高いところの空気の気圧が小さいため、このような現象が起こるのです。

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パンパンになったSOYJOY

過去の登山でカロリーメイトを持参して食べた時、口の中が凄いパサパサしてしまってあまり登山向きじゃないことがわかったので、今回SOYJOYを持ってきたのですが、コチラはまだパサパサ感が少なくて良かったです。今回の富士登山ではこれ以外にミックスナッツやドライフルーツ、ミニドーナツなどをタッパーに適当に詰めて持ってきました。どれも険しい斜面を突破する為のエネルギーになりました。

10分ほど休憩したらまた出発です。太陽がすっかり高い位置に来ていました。はるか先まで一面雲海が広がっていて、僕たちが登っている富士山以外に雲海から飛び出している山は見当たりませんでした。別世界に来たような感覚です。

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すっかり太陽が高くなってきました

斜面はどんどん急になっていきますが、登山道がジグザグ進むようになり、歩きやすくなりました。緩やかな道でも焦ってペースを早めることなくゆっくりと進んでいきます。

ちょうど6時半、次の山小屋の白雲荘に到着しました。標高は3200m! ついに日本で2番目に高い北岳の標高(3193m)を超え、日本では富士山でしか経験できない3200m超級の世界にやってきました。

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白雲荘

岩場は白雲荘手前で終わり、ここから先は六~七合目のような登山道になります。といっても道幅は六~七合目よりも狭いです。渋滞が発生してなかなか前に進めませんでした。まあ時間には余裕あるので追い抜こうとはせずゆっくり付いていって体力を温存することにします。

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岩場が終わり六~七合目のような道に

また10分ほどで元祖室という山小屋に到着。七~八合目は大体徒歩10分おきくらいに山小屋があるのでこまめに休憩をとれていいですね。ちゃんとしたベンチに座れるのは嬉しいことです。ここでもまた水分補給したりミックスナッツを食べたりして疲労回復を目指しました。

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標高3250mからの景色

写真には映ってませんが、元祖室には「富士山天拝宮」という神社が併設されていて、御朱印やお守りが販売されていました。

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元祖室

なかなか歩き出す力が出なくて、10分歩いたら10分休憩みたいな感じになってきましたw 元祖室を出発します。つづら折りの登山道なので傾斜は緩やかですが、小さな岩がゴロゴロと沢山転がっていて、これを踏みながら歩かないと行けないので足元は不安定でした。バランスを取ろうとするのも結構体力を使いました。

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元祖室で休憩後出発

道が階段状になり、沢山の山小屋が見えてきました。まもなく本八合目です。

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本八合目 山小屋群

富士山ホテルという山小屋で一休み...。「ホテル」というので凄い大規模なんかと思いきや、普通の山小屋でしたw

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富士山ホテル

富士山ホテルから六合目方面を眺めるとこんな感じ。もうこんなに登ってきました。

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富士山ホテル(標高3350m)から六合目方面を望む

富士山ホテルから少しだけ上へ行くと本八合目トモエ館に到着です! 八合目の次は九合目かと思いきや「本八合目」なんです。「『本』ってなんやねん。『本物』って意味か?」ってこの時話していたのですが、帰ってから調べてみると実はその考えの通りで、戦前はここが八合目だったのです。そして「七合三勺」や「七合五勺」と昔呼ばれていたところが今は八合目になっているということです。

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本八合目トモエ館

石碑があったので雲海バックに撮影。標高は3400mです。山頂で御来光を見たいなら本八合目付近の山小屋に泊まりたいところですね。僕たちが泊まった鎌岩館からも早く出れば頂上で見れる可能性は十分ありますが、渋滞に巻き込まれて頂上に着くまでに日の出時刻になってしまったということがあるみたいです。

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本八合目 石碑

さあ富士山頂まであと400mとなりました。お鉢巡りができる吉田口の頂上までは300mほどです。いよいよゴールが近づいてきました。ここまで来たらギブアップはしたくないですね。もう難所は乗り越えているので、あとは疲労の溜まった体でどこまで我慢強く登れるかというところ。ここからは忍耐の時です。

吉田ルート本八合目~久須志神社

07:20 本八合目(本八合目トモエ館) [発] -> (87分) -> 08:47 久須志神社 [着]

本八合目からは富士山主要4ルートの1つである須走ルートと合流します。つまり本八合目から頂上までは吉田ルートと須走ルートは重複しているわけです。そういうことあってこの区間では混雑することが多いです。僕たちが登ったのは山頂御来光勢のピークが過ぎたあとなので渋滞が発生することはなかったですが、登っている人は周りに結構いて混雑気味な感じでした。

また合流地点からは下山道も見えます。本八合目は下山道と登山道が一番近くて、簡単に行き来できるようになっています。登山道を下るのは非常に危険なので登頂できそうにないならここで下山の判断をするのがいいですね。

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須走ルートと合流

ここからの登山道はと言いますと、幸い岩場ではないですが、急斜面を短い間隔のつづら折りで根気よく登っていくようになっています。楽なタイプの道とはいえ、これまでの登山で疲労が溜まってるので体力的に楽なわけではありません。どこまで心折れずに登れるかという気持ちも大事になってきます。

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急斜面をジグサグと...

トモエ館から10分ほどで八合五勺にある御来光館に到着しました。標高は3450m。ここまで高いところに来ると実感が湧きませんね。この御来光館が吉田・須走ルートにおいて最後の山小屋で、このあとは頂上まで山小屋が一切ありません。つまりしっかり休憩できる場所はここが最後というわけです。

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御来光館

最後の休憩場所ということで混雑しており、僕たちはトモエ館でしっかり休憩した為にまだそこまで疲れてないので、ここは水分補給で軽く止まった程度でスルーしました。この先山小屋が全く無いと言っても、途中止まれるような場所は全然普通にあるので、無理にここで休憩する必要もないでしょう。

御来光館から山頂方向を見渡します。遙か先まで登山客がつづら折りの登山道を右へ左へ行ったり来たりしているのがよくわかります。中央奥やや左に小さく鳥居が見えると思いますが、あそこが九合目です。あとさらにその奥に上部が少しだけ見える小さな鳥居が吉田ルートの終点になります(写真をクリックすると拡大されるので見つけてみてください)。まだ先とはいえゴールが見えてくるとやる気が出てきました。

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御来光館付近から山頂方面を望む

そこまでキツイ道じゃないのにすぐ息が激しくなり、思うように体が前に進みませんでした。やはり空気が薄くなっていることが体に大きな負担を与えていると思いました。八合目辺りからは地上と比べて3分の2の薄さになるとされており、空気を吸ってもなかなか落ち着かないのです。

とても短い間隔のつづら折りが何回も続きます。こんな短い距離でも折り返し地点に着く度に止まらないとしんどいほどです。写真でもわかるように折り返し地点で皆止まってますよね。今回そこまで必要ないかなと思い酸素缶は持ってこなかったのですが、やっぱ買っておいた方がよかったかなあと少し後悔...。

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つづら折りを繰り返す登山道と雲海

下界を眺めるとさっきまで見えていた樹海が厚い雲に覆われて完全に見えなくなってました。もくもくと巨大な雲が山の斜面に押し寄せてきます。この感じだと七合目以下の天気が心配です。

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下界を覆う雲

そして本八合目から約30分で九合目に到着しました! 標高はまもなく3600mというところです。九合目といってもそこまで広いスペースはなくて、道の途中に鳥居が建っているだけで施設等は何もありません。

岩陰に寄り「もう頂上までは休憩しないぞ!」という思いで最後の休憩をしっかりめにここで取ることにします。八合目あたりまではこまめに休憩を入れて登るという感じで良かったのですが、九合目近くまでなってくると1回止まると動き出すのが辛いことに気づき、それなら思う存分休憩とり、あとはゆっくりとノンストップで行けばいいんじゃないかと判断したためです。ペース調整は「こまめに休憩パターン」と「ゆっくりノンストップパターン」の2つがありますが、前者は本八合目まで、本八合目からは後者にパターン変更するといいかなと思いました。あくまで個人的な感覚ですので参考程度に...。

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九合目鳥居

この鳥居なんですが、上の写真だと一見ただの鳥居にしか見えませんが、近づいてみると凄いことになってます。なんと木の隙間に大量のコインが挟まっていたのです。正直言いますと、蓮コラを見た時と似たような感覚になってしまい、あまりいい気はしませんでした(集合体恐怖症ってやつ)。また、鳥居の傍には挟まったのが落ちたのかわざとばら撒いたのかわかりませんが、大量のコインが散乱していました。どういう文化なのか、環境保護的にもあまり良くないかなと個人的には思いました。

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鳥居の柱にビッシリと刺さった硬貨

さて、九合目から頂上方面を見てみると...。頂上の鳥居がもうあと少しというところにありました。そこまではひたすらつづら折りの登山道が続いています。あの鳥居の先にはどんな景色が待っているのかと期待が高まり、モチベーションが上がってきました。

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九合目から見た山頂への登山道

しかし3600mの世界となるともう気持ちだけでは登れません。まずは体力回復のため九合目で一休み...。20分ほど補給食を食べたり、ぼーっとしたりして過ごしてました。

そして8時15分、山頂へ向けてのラストスパートをかけ始めました! 他の登山客の流れに乗って登っていきます。なお九合目以降は道幅が非常に狭いので無理な追い越しは絶対にしてはいけません。道には沢山の岩が転がっていて、落石の危険があるので、早く行こうとするのもやめたほうがいいと思います。傾斜はまだ楽な方とはいえ空気が薄いのでちょっと負担をかければすぐに息が切れてしまいます。とにかくゆっくりと落ち着いて登っていきました。

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狭くなる登山道

頂上までノンストップでできる限り負担をかけずに行きたかったのでこの区間は友人君とほぼ喋らず、写真もあまり撮らずに集中して登ってました。実際周りで喋ったりしてる人はあまりいませんでした。

最後まで同じタイプの登山道が続くと思いきや、頂上に近づくにつれ段々岩の数が増えて歩きにくくなってきました。そして最後の難関...、ジグザグと山頂へ向かっていた登山道は3650mを超えたあたりから急勾配を直線的に登っていく岩場になったのです。ここに来て岩場ですか...。しかしゴールは目前です。体力と気力で登っていくしかありません。足を滑らすことだけはないよう、ロープにつかまり慎重に一歩一歩岩に足を乗せていきました。

なおこの岩場ですが、どうしても登山客のペースが落ちてしまうために渋滞が発生しやすいポイントとされており、この日も渋滞が発生していました。一応左寄りがゆっくり登りたい方、右が追い越しながら登っていきたい方が行くというマナーがあるみたいです。

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山頂あと少しというところで再び岩場に

半分気合で岩場を登りきりました! 吉田ルート頂上はもうすぐそこです。最後は石階段になっていました。いたって普通の階段なのですが脚はもうボロボロで、一段登るだけでもとても辛かったです。

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山頂直下 久須志神社 鳥居

鳥居をくぐれば、吉田ルートの頂上である「久須志神社」に到着!!! 標高は約3700mです。なんとか登り切ることができました!

富士山は火口外周すべてが頂上と言われており、吉田ルートの到達点である久須志神社も富士山の頂上と呼ぶことができます。しかし富士山の標高として知られる3776mはこの地点ではなく、頂上の中で最高地点である「剣ヶ峰」というところになります。

剣ヶ峰へは「お鉢巡り」といって火口の周りを歩いていくことで行くことができます。お鉢巡りは1周約90分。剣ヶ峰は久須志神社のちょうど向かい、約半周歩いたところにあります。日本最高峰3776mへの登山はまだ終わってないのです。

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久須志神社

ということでさっそく剣ヶ峰へ向かいところですが、さすがにあの最後の岩場でヘトヘトになってしまったのでここでまた休憩することにします。休憩がてら久須志神社を覗いていきましょう!

お鉢巡り(~剣ヶ峰)

08:59 久須志神社 [発] -> (53分) -> 09:52 剣ヶ峰 [着]

久須志神社ではお守りや御神籤の販売がされていて、多くの人で賑わってました。まずはお参りをします。

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頂上お守り授与所

授与所では大学生なので学業御守と、あとは御神籤を買いました。結果は小吉...。書いてあったことがアレだったので結んでおきましたw

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御神籤

久須志神社付近には山口屋東京屋など売店・食堂・宿泊など色々な機能を持った山小屋が沢山集まっていて、小さな商店街みたいになっていました。体を休めつつ適当にブラブラしました。

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吉田口山頂 山小屋群

時刻は間もなく9時というところ。それでは最高峰剣ヶ峰を目指してお鉢巡りをしていきます! お鉢巡りは高低差が少ないので歩きやすいですが、風の影響を受けやすく、滑落の恐れのある危険箇所も多くあります。自分の体調と当日の天候からお鉢巡りをするかしないか判断しましょう。この日は天気が非常によく、僕たち2人ともまだ元気だったので行くことにしました。

今回は時計回りに歩いていくことにします。理由は後述しますが反時計回りは危険なのでオススメしません。山小屋一帯を抜けるとさっそく長い上り坂が待っていました。なんとか登り切るとまさかの行き止まり。ルートを外れて間違えて成就岳に来てしまいましたw 解説しますと、富士山には八神峰といって剣ヶ峰を含め8つの峰があり、成就岳はその1つ、標高は3734mとなっています。一部行けない峰もありますが、余裕があればお鉢巡りの際に八神峰を巡ってみるのも面白いでしょう。成就岳頂上には人の背丈より低い小さな鳥居とお賽銭箱がぽつんと置かれてました。

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成就岳

成就岳からは久須志神社周辺の山小屋を俯瞰的に見ることができました。その向こうには果てしなく雲海が広がっている素晴らしい景色を楽しめました。今回に限り結果的にルートを間違って正解でしたねw それにしても、ここまで高いところまで来ると空だけでなく雲海のあたりまで青く見えるんですね。どの方向の写真を撮っても絵になるような美しい景色ばかりでした。

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成就岳から見た山小屋

成就岳を下りてお鉢巡りを再開します。雲が押し寄せて一時的に辺りが真っ白になってしまいました。お鉢巡りルートではこのような道が狭くて危険な箇所が多々あります。緩いアップダウンが続く楽な道ですが、標高3700mまでなってくるとこの程度でも少し歩くと疲れるほどでした。

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富士宮口頂上方面へ

伊豆岳付近で噴火口を近くから見れる場所があったので撮影。超巨大な蟻地獄みたいでその迫力に圧倒されました。この超巨大な噴火口は直径が約800m深さはなんと約240m、そして50%を超える勾配があります。お鉢巡りをしないという方でも富士山頂に来たら逃さず見ておきたいですね。

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富士山噴火口

ちなみに富士山最大の火口はこの頂上の旧噴火口ではなく、前回の宝永山編で紹介した宝永第一火口とされています。気になる方は是非こちらもチェックしてみてください(宣伝)。

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お鉢巡りは危険箇所が多いと話しましたが、特に注意したいのが2ヶ所あり、その1ヶ所目が「荒巻」という場所(2ヶ所目は下山編で登場します)。ここは尾根上のピーク間の標高の低いところを指す「コル」と呼ばれ、風の通り道になっているのです。よって風の影響を受けやすいのです。最悪煽られて滑落する可能性があるので注意していきましょう。強風のときは行かないのが賢明です。

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荒巻

帽子を押さえながら荒巻を抜けると八神峰の1つである「朝日岳」付近にやってきます。ここからは駿河湾方面を障害物無しに見渡すことができました。これ以上ないほど爽快な大絶景が広がっていました。素晴らしい景色だったので当記事のサムネイル画像に選びました。

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朝日岳付近から駿河湾方面を望む (※)

朝日岳付近から剣ヶ峰方面を撮影。右奥のピークが剣ヶ峰です。ここで気づいたのですが剣ヶ峰の手前の坂道、恐ろしいほど急勾配じゃないですか...。とりあえず見なかったことにしておきます。

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頂上富士館(手前)と剣ヶ峰(右奥)

朝日岳から階段を降りていき、御殿場ルートの頂上である「銀明水」にやってきました。雪解け水が湧き出す泉で、神聖なものとして祀られています。

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銀明水

そして富士宮ルートの頂上である頂上浅間大社奥宮に到着! 近くには頂上富士館という山小屋もあり、この周辺も多くの登山客で賑わっていました。頂上富士館は日本一高いところにある山小屋で、宿泊することもできます。

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頂上浅間大社奥宮

こうやってブログを書きながら写真を振り返ってみるとかなり楽そうな道だなと感じているのですが、実際このときはハンパないほど疲労感があって、体がめちゃくちゃ重かったです。流石にノンストップで剣ヶ峰を目指すのは辛いので頂上富士館周辺で10分ほど休憩を取りました。

さあいよいよ富士登山のクライマックス、最高峰の剣ヶ峰へ向かいます! 他の峰に比べて剣ヶ峰だけずば抜けて高いところにあり、近づくにつれラスボス感がひしひしと伝わってきました。

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いよいよ剣ヶ峰へ...!

そして剣ヶ峰登頂において決して免れることができないのが、この「馬の背」。傾斜角が22度を超えるという急勾配の坂道です。登山道の両側は崖になっていて、まさに名前の通り馬の背のような地形をしています。先ほどお鉢巡りは時計回りがオススメという話をしましたが、その理由はこの馬の背を下るのが危険だからということです。慎重にいけば問題はないですが、特に初心者の方は馬の背は上りで行くことをオススメします。

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馬の背

どれくらい急なのかというと次の写真がわかりやすいでしょう。登ってみてこれは絶対下りたくないなと思いましたw 左にある鉄柵に必死に捕まってやっと登っていくことができます。僕たちが登る時はピーク時間外だからなのか重機が作業していて道幅が1人分しかありませんでした。

「あと少しあと少し...」と心の中で思い続けながら最後はほぼ気合で登ってました。地上でもこんな急な坂を登るのはしんどいのに、標高3700mという空気の薄い環境で、さらに今日だけで1000m近く登ってきた体で登っているのです。間違いなくこれまでの登山で一番過酷なポイントでした。

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かなりの急勾配に息切れ状態

たった100mしかない馬の背ですが、5分ほどかけてついに登り切ることができました。馬の背を突破すれば剣ヶ峰はもう目前です。

剣ヶ峰

馬の背を登り切ると、「富士山特別地域気象観測所」という施設が見えてきました。この施設は2004年まで富士山測候所として有人で富士山の気象観測が行われてましたが、現在は自動観測装置が置かれている無人施設となっています。この施設へ向かって続く階段を登りきればついに剣ヶ峰山頂です。

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富士山特別地域気象観測所

一歩一歩これまでの登山を振り返りながら日本最高地点である標高3776mへ向けて登っていきました。5月に高尾山に登ってみてから登山の楽しさを知り、以後8月の富士登山を目標として色んな山に登ってきた僕たちですが、ついにその目標が達成されるときが来たのです。胸が熱くなってきました。

そして2018年8月29日午前9時52分、ついに日本最高峰富士剣ヶ峰へ到着~! 色々大変な思いをしながら登ってきましたが、ここに来てようやくその苦労が報われ、最高の達成感を味わうことができました。登山の醍醐味といえば登頂時の達成感。この達成感が大好きで登山を楽しんできましたが、富士登頂の達成感はやはり格別でした。なんてったって日本一ですからね。二十歳手前にして素晴らしい経験ができました。

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日本最高峰富士山剣ヶ峰 石碑

意外にも剣ヶ峰山頂付近はあまり人がいませんでしたが、この石碑の記念撮影においては待ち列ができていました。写真は石碑のみver.ですが自分が隣に立って撮ってもらったりもしました。普段自分の写真を撮ることはほぼゼロなんですが、今回に限り富士山剣ヶ峰に登頂できたという証拠になるので...w

剣ヶ峰から見た噴火口はこんな感じ。火口外縁で一番高いところなので噴火口を楽しむならやはり剣ヶ峰が一番よかったです。

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剣ヶ峰から見た富士山噴火口

石碑の傍には三角点があります。三角点は測量のために設置される基準点です。剣ヶ峰の三角点の標高は3775.63mです。「あれ3776mじゃないの?」となるかと思いますが、実はこの三角点の隣にある岩のてっぺんが3776.24mで、ここが日本最高地点となっています。どちらも四捨五入で約3776mということができ、これが富士山の標高として定められているのです。

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三角点

登山二日目編の最後には剣ヶ峰からの景色をご紹介して当記事を締めくくらせていただきます。日本国内で一番空に近い場所から見た文句なしのパノラマでした。

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剣ヶ峰から駿河湾方面を望む

 

下山編に続く


 

全3記事でお送りしている、ゆるっ登山vol.6「富士山」。次回は下山編! 富士山の下山は実はかなり過酷!? 剣ヶ峰から富士スバルライン五合目まで約1500mの下山録も今後富士登山を考えている方に向けて詳しくお届けしていきます。お楽しみに。

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